無償Google Workspaceが終了に合わせて、Microsoft Office365に引っ越す作戦。
無償版Google Workspace(Google Apps,G Suite)が終了
とうとうこの日がきた。
Google Workspace(旧Google Apps,G suite)の無償版が、2022年7月に完全終了する。
これまで2006年のGoogle法人向けサービスから15年以上にわたって無料の法人向けGoogleサービスとして利用していたが、いよいよ無料版が終了する。
Googleからの無償版終了のお知らせは、以下のとおり。
「アップグレード」といっているが、実際には無償版の打ち切りだ。
https://support.google.com/a/answer/2855120?hl=ja
期限は?
Googleからの無償→有償サービスの切り替えスケジュールは、以下のとおり。
5月から切り替えを始めても十分間に合う猶予はある。
期限をまとめると、以下のとおりである。
2022年5月1日:強制切替
強制的に有償版Google Workspaceに切替。2か月無償。支払情報必須。
2022年7月1日:有償開始
有償化開始。支払情報なしの場合、アカウント停止
有償化開始。支払情報なしの場合、アカウント停止
この期限までに、有償版の継続か引っ越しを考える必要がある。
何が対象?
Googleの法人向けサービスは、これまで何回か名前が変わってきた。
今回の有償化では、これまで長年、Google Apps、G Suiteで無償サービスを利用していた法人が影響をうける。
Google Apps
2006年8月サービス開始。無償あり。
↓
G Suite
2016年サービス名変更。無償継続。
↓
Google Workspace
2020年サービス名変更。無償停止を発表。
ちなみに、一般法人向けが有償化であり、教育機関向けは2022年以降も無償継続する。
いくらにかかるようになるのか?
2022年7月以降、1ユーザあたり680円~2,040円/月かかることになる。
これまでユーザ数にかかわらず月額無料で使用していた法人ユーザにとっては大打撃だ。
最も安い680円のBusiness Starterプランでも十分な機能であるが、それでも20名ほどユーザーがいる場合には、14,960(税込み)/月額もかかるようになってしまう。
Google Workspaceの料金プランは以下のとおり。
どうするか?
Microsoft Office 365と比較していく。
これまで無償でGoogleの法人サービスを利用してきたので他のクラウドサービスを検討したこともなかった。
しかし、Google Workspaceが有償になるならば、Google Workspace以外の選択肢も視野にはいってくる。
もちろん対抗は、Microsoft 365 (Office 365)だ。
どちらもメールやファイル共有などのサービス内容は十分である。
実際に20ユーザ程度の利用を想定した場合、比較対象となるのは以下のプランだろう。
GoogleもMicrosoftもミニマムプランであれば、5~600円台であまり変わりない。
追加で一部のユーザにMicrosoft Office付きプランを1,360円で選択できるMicrosoftは魅力的である。
分析してみた
引っ越し先を考えるために、Google Workspaceで使用しているサービスの整理から始めよう。
優先順位の高いものから順に。
〇 ドメイン管理:
Google Workspaceで自社ドメイン<hogehoge.com>を購入・管理している。
〇 メールサーバ:
自社ドメインのメールを管理している。
全ユーザ分のxxxx@hogehoge.comを管理している。
〇 ファイル共有:
仕事で使うファイルをオンラインに格納し、ファイル共有で管理している。
〇 公開ホームページ:
会社の社外公開ホームページもGoogle WorkspaceのGoogle Siteで管理している。www.hogehoge.comに公開アクセスをできるようにしている。
× オンライン会議:
Google Meetはほぼ使わない。
仕事柄クライアント先アカウントのTeamを使うし、社内会議も自分のTeams会議を利用する。
× オフィスソフト:
Google Spreadsheetなどはほぼ使わない。
仕事で客先に提出する資料は、Micfosoft Officeでドキュメントを参照・作成してトラブルをさけるためOffice一択である。
分析結果
基本的にはMicrosoft Office 365に引っ越すのが効率的だ。ただし、一部残す。
これまでGoogle Apps、G Suite、Google Workspaceを使い続けてきたのは無料だから。
という理由が大きい。
Googleが有料になり、Microsoftでも同等の機能が提供が利用できるのであれば、
法人向けでOffice込みプランがあるMicrosoftのほうに軍配があがる。
また、メールとファイル共有だけであれば、Microsoft Office 365に引っ越したほうが安いのである。
Microsoft Office 365は、個人単位でライセンス割り当てを変えられるので以下のようにユーザごとにプランを変えられるのが非常に魅力だ。
引っ越しの課題
実際、管理者目線ではGoogle WorkspaceからMicrosoft Officeへの引っ越しにあたっては課題がある。
課題1 : 公開ホームページが引っ越せない。
Microsoft Office 365には、社外向けの公開ホームページの引っ越し先がない!
具体的には、Sharepoint Onlineでは、Google Siteの公開設定のような公開ホームページの機能がない(過去は存在していたが2022年時点ではない)のだ。
代替策として、WIXなどの別なホームページサービスを利用せざるを得ない。これは別にお金がかかる上にサイトの引っ越し作業が発生するため不便だ。
課題2 : ドメイン契約管理の移管が煩雑。
基本的にGoogle Workspaceは、独自ドメイン(hogehoge.comまど)で使用する。
Googleでドメインを購入している場合、おそらくgodday または Google Domainで購入している。
特に、Google Apps初期のころはgoddayを利用している方が多いと思う。
毎年の更新や継続支払いなどのドメイン契約をGoogleから、Microsoft Office 365側に移管することは基本的に可能であるが、たまに.infoなどの特殊なドメインをMicrosoft側が契約できなかったりするので要注意だ。
課題の解決策
Google Workspaceに1ユーザだけ残す。公開ホームページをGoogle Siteに残す。
この公開ホームページとドメイン契約管理の2つの課題を解決するためには、
Google Workspaceに一部のサービス利用を残したまま、全ユーザをMicfosoft Office 365に移行する。が最も効率的。
引っ越しまとめ
いろいろ検討した結果、Google Workspaceの有償化にともなうMicrosoft 365への引っ越し方針がきまった。
基本は、Microsoft Office 365に引っ越すが、一部Google Workspaceを残す方針だ。
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